第17章 末っ子気質
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……思わず出てきちまったけど
これ、帰るの余計辛くね?
あー…なんとなく、帰りたくない…
持ってきたのは財布、スマホ。
タバコと家の鍵…はない…
夜中に帰ろうと思ったけど、コレじゃあ鍵を開けられないじゃないか。バカだな、俺。
なんとなく、スマホを見る。
まおからのメッセージは、ないか。
待って、すげえ女々しくね?
帰ってきて、って言われたらまた違うのにな。
とりあえず気まずくて帰れない。絶対に今の時間なら暇であろう奴に電話をする。
「なあ、今日飲まね?」
『お前俺が仕事終わる時間知ってんのかよ怖ぇ、暇だからいいけど、まおちゃんは?』
「…喧嘩して出てきちゃったから気まずい」
『馬鹿かよ。じゃあ30分後、駅前にいろよ』
「おう、わかった、じゃあな黒尾」
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