第7章 ステラさんの過去
午後16時、相変わらずステラさんは寝ている。
結構疲れてたんだな…
そんなステラさんを後ろに私は机と向き合い次の任務の確認をする。
3日かけて馬車で隣国まで行き、攫ってら2日かけて蒸気船で戻る。
ざっくり言えばこうだ。
攫う時はアリスさんがその家を訪ねている間に、裏口か窓から入って攫う。
そして教会でマトリさんに彼女を渡して、私の任務は終了だ。
殺しの任務ではないが、用心するに越したことはないから銃は持って行こう。
「いつこの愛銃は使えるかな…」
宝玉が部屋のライトによって輝いている様子がなんとも言えぬ色を出している。
とりあえず明日は訓練をして体を動かそう…
なんとなく気になるセザンヌ家の執事。
こういう時の嫌な感というのは何かと当たるものだし気をつけるべきだ。
そう考えていたら、欠伸が出てきた。
なんか私も眠くなってきちゃった…
私は机の上で突っ伏して寝ることにした。
ーーー
「お姉ちゃん、初めて人を殴ったよ」
そう言って君は微笑んでいた。
「お姉ちゃん、初めて人を病院送りにさせたよ」
そう言って君は歯を見せて笑った。
「お姉ちゃん、初めて人を殺したよ」
そう言って君は満面の笑みだった。