第6章 アサシンデビュー
「まだ髪乾かせてなかったのか?」
「ドレスを洗っていたら時間がなくなってしまって……」
私がそう話すと、「捨てて良かったのに」と言われたがそれはお断りだ。
「アオメ、元の匂いに戻った〜」
抱きついてきたクレナさんも、血の匂いではなく石鹸の匂いがした。
「にしてもアオメさんは本当にお強いですね、いつもあのくらいの依頼を?」
「今回のようなのは比較的楽でしたけど、いつもなら殺し方とかも決められることが多かったです」
今までできつかったのは100人くらいの人を全員絞殺で、という依頼だ。
あれをやったら、しばらく腕が筋肉痛になったっけか…。
なんて事を思い出していたらマスターの部屋に着いた。
「今回の案件は無事に成功しました」
「そうか、ご苦労。誰も怪我はしていないな?」
「はい、全員無傷、無損傷です」
簡易的な報告を終えた私達はキッチンに向かう。
現在は16:00なので早めの夕食だ。
シェロさん達が料理を作るなか、私達は席に座って待つ。