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殺し屋が執事になってみました。【R18】

第6章 アサシンデビュー


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「すみません、匂いしますよね…」


馬車の中ではアオメが自分の服などの匂いを嗅いで、渋い顔をしていた。

僕は血の匂いは嫌いじゃないので特に苦ではない。



「タオルで拭いたらきっとマシになるよ!」



僕は水で濡らしたタオルで血だらけの腕を拭いてあげる。




「間違って大動脈傷つけちゃって…浴びちゃいました」



そう言ってアオメは自分の顔を拭いている。



「今回、僕たちは必要なかったね〜。
アオメだけで足りちゃったよ」


「私が担ってた仕事がみなさんより簡単だったからですよ。勘が当たっただけですしね?」



たった今300人以上殺してきたのにも関わらず、疲れた顔も後悔するような顔もアオメは見せない。 いつも通りだ。



僕らなんて3人合わせても20人殺したくらいだが気疲れしている。




僕はここで改めて理解した。



彼女は確かにアサシンでも殺し屋でも暗殺者でもない。



アオメは殺しの天才であり、死神なのだということを。








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