第6章 アサシンデビュー
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
♪〜♪〜♫〜〜♪〜♪♪〜♬………
外を歩いていたらどこかからバイオリンの音が聞こえてきた。
この人、上手だ!心地の良い音だなぁ〜
どうやらこの大きな屋敷で弾いてるみたいなので、僕は少しだけ歩みを遅くして聴く。
「思い出すなぁ……姉さんは元気だろうか」
バイオリンをよく弾いてくれたあの人もすごく上手かった。
僕はあの人に憧れて、あの人が好きで、あの人がいたから生きてこれた。
この曲は…ハイドンのレクイエムだ。
《レクイエム:死者の安息を神に願う曲。死者に贈る別れの曲》
確かあの人も依頼を完了した後にこの曲を弾いてたっけか…
そんな事を思いながら、僕は屋敷を通り過ぎて行った。