第6章 アサシンデビュー
「俺らのこと迎えに行ったか…」
そうだとすると何時まで経っても合流できない可能性がある。
やばいな、そう思ってきた時だった。
ーーギィィィィ
不意に俺らが来た扉が再び開いた。
瞬時に銃を向けると、赤く染まったアオメだった。
肩に何か大きなものを担いでいて、ホールに入るとそれをこちら側に投げてきた。
「待たせてしまってすみません、ちょっと手こずっちゃって……」
俺らはそれに近づき、何かを確認する。
「これは……テルターノ家の主の、死体」
資料で確認した顔と確かに同じだった。
「ここの片付けが早く終わったので、適当に部屋に入ったら主がいました」
最初は耳を疑った。
300人を超す人を片付けた挙句、無数にある部屋の中から主を探して殺す。
この作業をたった1人で終わらせるなんてあり得ない。
でも彼女が纏うドレスの色が証拠だと言わんばかりに証明している。
アオメが髪をほどくと、尋常じゃないほどの血が垂れてきていた。
これが殺し屋アオメの実力……。