第6章 アサシンデビュー
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「主は見つかんないし、雑魚はそこらから出てくるし……」
今殺したばかりのガードマンを踏みつけながらクレナが文句を言った。
「アオメさんを呼んできて人手を増やしたほうが早そうですね」
メルロの意見に俺は賛成して、俺らはホールへ向かう。
まずホールを全員で片付けてから、全員で主を探した方が効率は良さそうだ。
ホールへの入り口である扉を銃を構えながら、おれは勢いよく開けた。
「ーーなんだ、これ………」
思っていたことが思わず漏れてしまう。
生臭いその部屋には驚きの光景が広がっていた。
荒れているはずの部屋にはテーブルやイスは綺麗に並べてあった。
しかもそのイスに死体がちゃんと座っている。
「心臓を1発で…痛みもなく死んでいったんでしょうね」
メルロが1つの死体を見てそう言った。
綺麗すぎる死体と整えられた会場、今からまた結婚式が開けそうだ。
「…アオメはどこ行ったの⁇」
クレナの発言で俺はここに来た目的を思い出した。
確かに、ここにアオメの姿は確認できない。
会場を見回しても、彼女の姿は見当たらない。