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殺し屋が執事になってみました。【R18】

第12章 復讐の始まり


「ほい、これとこれ着て。帰りいつもみたいに血まみれはやばいから替えもな!馬車に置いときゃ大丈夫だろ?」


そう行って私にぽいぽいと服を投げてくるので、急いで着て鞄に替えをしまう。


「おしっ、完璧だなっ!…ついにお前も幹部かぁ」

「いやいや、ヘマしたら殺されるかもですし。またここに帰ってこれること願っててくださいね」


なんて言うと、「そんな願い必要ないだろ?お前は強いんだから〜」と返された。


幹部2人と任務などこの上ないチャンスでもあるが、かなり細い綱を渡らなければならない。


ボロが出ないように気をつけなければ…あの2人かなり鋭そうだ。


「それでは行ってきますね!シルダさんもお気をつけて!」


私はそう言って部屋を出ると、急いで玄関へ向かう。まだ人影がないので大丈夫そうだ。


そして私が来てから5分後に全員揃い、いつものように馬車に乗る。


さすがにいつものようにほのぼのとした空気はなく、私も戸を開けたりと気を使う。


動き出した馬車内でもタナトさんは外を眺めているし、エドワードさんはなぜかこちらをずっと見ている。


うわ、居心地悪い…というか気まずいな。


「あの、今日の任務作戦とかありますか?」


そんな空気に耐えられなくなった私は視線をエドワードさんに向ける。


「作戦?…んー、とにかく殺そう作戦かな。タナト、それでいい?」


「あぁ、せいぜい死なないようにしろよ。うちの連中ひ弱だから仲間が死ぬと士気が下がる。……特にお前は気に入られてるようだからな」


「確かに!トーネルとかトーンとかね〜。最近、シルダもデレデレだしぃ〜?」


昨日会ったことがバレてるのかと思ったが、触れてこないあたり大丈夫そうだ。


とにかく殺せ、か…。立ち回り大変そうだなぁ。

なんて考えながらなんとなくのシミュレーションはしておいた。



「そろそろ着くよね!あるのは全部で3階で人数は偏りあるけどまぁ、いけるよね。タナトが先陣切ってくれるから僕らはそれに続くよ。

そうだなぁ、1Fをラリーで2Fは僕、3Fはタナトね。
上から降りてくるやつもいるだろうからラリー頑張ってね!

あ、死体は基本持ち帰らない主義だから墓場は自分で決めてよ!」


なんてなかなか物騒、しかもアバウトな話を満面の笑みでしてきた。


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