第12章 復讐の始まり
「…最後に敵襲に襲われました。規模は30人で素人だったためラリーが全て殺しました。情報が漏れる可能性は少ないと思われます。以上です」
ラリーさんがそう言って、報告書を出すとタナトさんは「確かに受け取った、早く着替えて食べろ」と言った。
無事に終了した私たちは後ろを向いて歩き始めた時、タナトさんに呼ばれる。
「そんなに血だらけになった場合は着替えてから来い。鉄臭くてかなわん。食事の場だぞ」
「あ、すみません。以後気をつけます…」
ぺこっと礼をしてから部屋に戻ると私はお風呂に入ってから、食堂にへと足を運んだ。
「お疲れ〜。どうだった?」
「任務よりも後始末が疲れました。姿が見えなくなったらバレると考えて予測はしてたんですけどね」
私が食堂に来た時には幹部はとっとと部屋に戻ったようで、かなり賑わっていた。
「1人で30人斬りか…。したことねぇわ…てか、無理だわ」
「訓練すればいけますよ。視野を広げてたりとか、いかに一撃で多くをやるか、とか…」
なんて話しながら食事を終えて、私たちは部屋に戻るとすぐにシルダさんは風呂に入った。
早く幹部にならなくては…となると幹部以上の奴らの護衛で役に立つことだろうが紹介を狙う奴らなんて数知れてる。
1つ1つの任務を大事にできるだけ稼ぐしかないな。
まだ不安定極まりない道に思わずため息をこぼす。
「ーなに、ため息ついてるんだぁ?悩みごとかぁ?」
急に後ろから声が聞こえたと思ったら、すごい速さで風呂を上がったシルダさんだった。
「あぁ、大したことじゃないんですけど…アオメを倒す日はまだまだ長いなぁと思いまして」
「あいつか…。聞いた話だがあいつを殺してほしいという依頼は毎日たくさんくるらしい。
かなりの報酬もかかっているがあいつもなかなか手強いし、無駄死にしたくないから引き受けてないんだと…ま、あいつの強さはお前が分かってるか」
そう言ってポンっと背中を叩いた彼はベッドに寝転がってた。