第4章 殺し屋が執事になってみました
執事の仕事を見学していると、仕事しながらクレナさんが話しかけてきた。
「その眼帯はどうしてつけてるの?」
「左目は失明してるのでなんとなくつけていますよ。どちらにせよ、見えませんからね」
「いつ失明しちゃったの?」
「えっと…9歳ですよ」
と答えながら3人の動きを目で必死に追う。
今はダイニングの片付けと掃除をしているようだが、みんな凄い早さで仕事をしている。
その後は昼食時に使うのであろう食器を並べていた。
それが終わると他の部屋を掃除したりとくるくる動き回っていた。
「アオメ、もうじき昼食の時間だ!
俺についてこい。メルロとクレナは昼食の準備をしててくれ」
私は慌ててステラさんに着いて行くと、マスターの部屋へ向かっているようだった。
「マスター、昼食の準備が整いました」
彼がそう言うとすぐにマスターは私たちの元へ来た。
「似合っているぞ、アオメ」
にこやかに微笑んだマスターはそう言って、ステラさんの後を歩く。
私達がダイニングに着くと、すでにテーブルの上にはマスター用の昼食などが揃っていた。
ステラさんは椅子を引いてマスターを座らせ、完璧なエスコートをしている。
昼食が終わればまた片付けをしてから、洗濯などを行っていた。
そうして彼らの1日の仕事はマスターが眠りについたのを確認して終わった。