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殺し屋が執事になってみました。【R18】

第12章 復讐の始まり


「もう少ししたら各テーブル回って挨拶しとけ。酒瓶もってくの忘れんなよ」


シルダさんが私に酒瓶を投げ渡してくれたのでそれを受け取って、私は早速テーブルを回った。



「マイクさん、スーザンさん、ヘルムさん、ナルニアさん、ロランさんですよね。よろしくお願いします」


先ほど覚えた名と顔を一致させて挨拶をする。

「へぇ〜、お前覚えがいいなぁ!」

お礼を言いつつ、私はお酒を汲む。

歳上というのは歳下に頼られると嬉しいらしいので、とりあえず頼ってみる。


「まだここのこと分からないんでいつか案内してくれますか?俺、方向音痴なんで」


えへへ、と照れ笑いをするとマイクさんが私に肩を回し気前よく「いいぞ」と言ってくれた。




「健気で可愛い部下を持って幸せだなぁ。トーンがやられた時やばいのが来たと思ったけど…」


なんて話しをしつつ、私はそれぞれのテーブルを回って行った。


とにかく色々褒めまくった結果、私に敵対心を抱くものは今の所いないようだ。


「お疲れ様ぁ、さ!お前も飲め飲め!」


席に戻るとシルダさんが私にお酒を汲んでくれた。ここで断れば場を悪くするだろう。


明日の私、君は何人とキスしてるのやら…
なんて思いながら私は一気に飲み干す。


「おっ、いい飲みっぷりだね〜!さ、どんどん行くぞ!」


この後、私がみんなにした行動は言うまでもない。私のあだ名は「キス魔」になった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


んんっ、誰だ…ほっぺを触ってるの…


何者かが私の頬を指でツンツンしているのに気づき、私は眠りから覚めた。


「だれ、ですか…?」


私は目を開けないでそう言うと、頬を触るのをやめた。


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