第10章 突然の別れ
「少し前に来たタナト・テルッタって奴を殺しに行ったら有名な殺し屋が待ち伏せ話をしてたんです。どうやら殺しに向かうことがバレていたみたいで…」
2人もかなりショックなようで顔が青かった。
マスターは今、隣国に他の人と共に居るみたいなので安全だそうだ。
「お二人とも、狙われてたら危険なのでここで今日は寝泊まりしてください。
しつこい奴ならアジトまでついて来ますから。必要なもの買って来ますね」
私はもうすぐで目から涙が出そうだったので慌てて、外に飛び出した。
なんとか涙を堪えつつ、私は馴染みの店へ行く。
「いらっしゃ……おい、アオメ!殺気出すなって!客が減るだろう?」
「ーえ?あ、ごめん。そんなつもりは…」
店主に肩を叩かれて私は力を抜く。
周りを見たら震えてる客が数人、泣いてる人が1人いた。
「す、すみません…」
少し気まずくなってしまって店主が気を使って私を店の奥に入れてくれた。
「アオメ、一体何があった?」
「仲間だった奴が殺された…タナト・テルッタって奴を殺そうとして」
私がそう言うと彼は驚いた顔をした。
「タナト・テルッタ…それは確かだがキングダム商会の会長の右腕のヤツだ」
「キングダム商会を知っているのか⁉︎⁉︎」
キングダム商会、というワードを聞いた瞬間、私は彼の襟を掴んでしまった。
「お、落ち着け。…確かに俺は知ってる。詳しいわけじゃないが聞いたことがあるぞ。それは………………………………」
私は彼の言葉を全て暗記すると、そのまま店を出て来てしまった。
これで父を、タナト・テルッタを殺せる。そしてステラさんの仇を取れる!!
なんて希望を胸に私は家へと全力疾走する。
そして家に入るなり、棚の奥から地図をテーブルに広げた。
「アオメ?どうしたの?「キングダム商会のアジトが分かりましたっ!殺しに行けます」
私がそういうと2人の目に希望が宿る。
だがすぐに行けるわけではない。
キングダム商会はなかなかの手強さのようなので人数が多いに越したことはない。