第9章 新しい仲間
その日の夜、いつの日かやった新人の歓迎会をステラさんの部屋で行っていた。
「ねぇ、ミカゲ!小さい頃のアオメってどんなんだった?」
「えっと、一匹狼で今よりもはるかに怖い子でしたよ。目つきも悪かったし 」
私とステラさん以外はお酒を煽っていて、だいぶ顔が火照っているようだ。
「私の話はやめてくださいよ、ミカの歓迎会なんですし。ミカについて話してください」
「え~?僕ぅ~??僕の昔の話をすると絶対お姉ちゃんが出てくるんだけど」
なんて言ってたけどみんなも興味があったようでミカは話し始めた。
「…ていうことがあって、お姉ちゃんが助けてくれたんですよ。
いつも「私はあなたが死にそうでも助けないから。自分の身は自分で守れ」って言ってたのに。
それで……………」
自分から言っといてなんだがミカの話をしてるんだか、私の話をしてるんだか分からなくなってきた。
「へー!じゃあその目はミカゲを守った時に怪我したのか!」
「あの時は必死でしたからね…今なら絶対助けないかな」
「なら、ステラさんに殺されそうな時も助けなかったはずじゃない?お姉ちゃんはきっと僕を守るよ」
ふふん、とドヤ顔しながらお酒を飲んでいるがまぁ、あながち間違ってはいない。
「この中で一番お姉ちゃんを知ってる自信あるもん。お姉ちゃんが知らないことも知ってるよ!例えば……」
そう言っていたずらな顔をして何かをクレナさんに耳打ちする。
するとクレナさんは爆笑し始めたので何かよくないことを吹き込んだのだろう。
「ミカ、なんて言ったの?まったく…お酒呑むとおしゃべりになるよね」
「アオメッ!お酒呑んで!呑んで!」
いきなりクレナさんは私にお酒を勧めてくるが、明日も仕事があるし強くないので断る。