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殺し屋が執事になってみました。【R18】

第9章 新しい仲間


それから数日が経ち、ミカも徐々にここでの暮らしに慣れていった。


「マスター、お食事の準備が整いました。お連れ致します」



いつものようにマスターを迎えに行くと、彼は何かを難しい顔してみていた。


「なにかお悩みでも……?」


「次の依頼がちょっと怪しくてな」


それ以上は口を開くつもりはなさそうだったので、「そうですか」とだけ言ってエスコートした。


最近動いてないから、依頼欲しいな…


なんて思いつつも、仕事にキリがついたので私たちも昼食を頂く。


仕事がない、と言っても『殺し』がないだけで誘拐だの、窃盗だのと他の人は動いてて私たちに出番がないだけだ。


「お姉ちゃ~んっ!仕事終わったら離れに行こうよ」


「今日はマスター出かけないから仕事が終わるのは早くても23時よ」


どうやらミカもうずうずしているようで、銃を器用に手で回していた。


「休憩時間に行かれては?30分もあれば動けるでしょう」


メルロさんがそう言うとミカはすぐに昼食を体内へと流し込む。


「お姉ちゃん、行くよっ!」

「え、ちょ、たんまぁぁぁっ!」


他人事と思いながら昼ごはんを食べていたのに、ミカは私を抱っこした。


「他の人もきてくださいよっ!クレナさーん!」


そう叫ぶ私は無理やり離れへと連れてかれた。





ーーーーーーーーー



「ただいま戻りましたぁ~」


無事30分以内にミカとの戦いを終えた私はまた仕事に戻る。


「あれ、ミカゲはどこに?」

「うっかり気絶させちゃいました。ので、お部屋でスヤスヤと」


その分倍働くんでっ!と言いながら私は食器を拭く。


「アオメってミカゲと戦うと大体気絶させちゃうよね」


「ミカが手加減しないで殺す勢いでくるのが悪いんですよ。多分、フリーランサーの時の癖ですかね?」


「へー。じゃあミカも裏のことよく知ってるんだぁ。あ、じゃあステラ!聞いてみれば?」


名前を呼ばれたステラさんは皿を拭く手を止めずに「そうする」と言っていた。


ミカは知っているのだろうか。
ステラさんが復讐したい相手を。



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