第8章 忍び寄る恐怖と出会い
「少なくともステラさん達とサシではいくら強くても…」
「分かってます。ミカも人間なので死ぬでしょうね。だから…
抵抗してみますね」
私はそう告げて、部屋を出た。
ー午後13時
ミカにお昼ご飯を作った私は部屋に持っていく。
彼に会うのは朝ごはん後のあのやり取りぶりだ。
「ミカ、お昼作っといたから食べてね」
ベッドで寝ているミカは目を開けていたので、声をかけて出て行こうとしたその時だった。
ミカは突然起きると、私が開けた部屋の扉を閉めて一切の行動を止める。
すると聞こえた家の扉が開く音、幾つかの足音。
「お姉ちゃんのお仲間さんが来たのかな?」
「さぁ?でもゲームオーバーだね、ミカ。どうするの?」
「どうするもこうするも、抗うしかないんじゃない?僕の大事なお姫様を守るためにね」
私のおでこにキスをした彼は机の上に置いてあった銃を持って部屋を出て行った。
「…さて、一仕事しますか」
私は身体中の骨を鳴らして、深呼吸をしてから部屋を出る。
部屋を出て、すぐに何かが破壊する音が聞こえた。
早速やってるのか…遠慮ないなぁ
「アオ、メーッ!……どこだぁぁぁぁ!」
ステラさんが私の名を呼ぶ大声が聞こえた。途切れ途切れなのは必死にミカの攻撃を凌いでるのだろう。
私は音のする方へ慎重に進んでいくと、おしゃれな玄関が跡形もなく破壊されていた。
破壊したのは紛れもなくステラさんとミカのようで、他の人は見当たらない。
どうやらこの家の中を歩き回って、私たちを探しているようだ。
さきにそっち片付けるかな…
私は1度その場を離れて、キッチンの方へと向かうと丁度メルロさんと鉢合わせた。
「あ、アオメさんっ!助けに来まし…「ごめんなさい、メルロさん」
私に気づき、こちらに向かってきた彼の後ろに素早く回るとうなじあたりに少し強く手刀を加える。
加減は合っていたようでそのまま気を失い、力をなくした彼の体を受け止めてから優しく寝転がせた。