第8章 忍び寄る恐怖と出会い
なんだろう…懐かしい温もりがある。
そう思って私が目を開けると、私に抱きつくようにしてミカが寝ていた。
いつの間にか寝ていたのか…。
そう思いながら、私の背中に回っている腕から離れて下に落ちていた服を着た。
下着と白いYシャツ、ズボンを着て、地下室の方に行く。
石の扉を開けると、警戒していたコルトさんは私を見るとホッと安堵のため息をついていた。
「アオメさん、大丈夫でしたか?」
「はい、コルトさんも大丈夫そうですね。彼は私が幼少期に共に過ごした人です。2日後には解放してくれるみたいですが、本当かどうかはちょっと…」
「そうですか。とりあえず身の危険は少なそうですが十分に気をつけてくださいね」
「ありがとうございます、それとこれ苦しいと思うので……」
私は彼の枷を少しの間いじると、カチャンと音を立てて外れた。
「おおっ!鍵もないのにどうやって…」
「鍵の形状と、ミカの動作をなんとなく覚えたのでこうすると外れると思ったんです…よっと!」
後は少し細工して、枷の穴を広げる。