第3章 怪しい依頼にはご用心⁉︎
紙の一番上に書かれていたのは『メルロ 【食事】401号室』
私は401号室に向かう為、部屋から出ると改めてその豪華な内装に驚いた。
そんな屋敷内を私は歩き、401号室を発見する。
ノックをすると中から落ち着いた声が聞こえた。
部屋の中は外の豪華な内装とは違い、
いたってシンプルだった。
「こんにちは、アオメさん。メルロです」
クリーム色のサラサラな髪をなびかせて緑色の綺麗な瞳を持つ中性的な彼は、私に深々と礼をしてきた。
私も礼をすると部屋の奥の方にあったイスに座るよう促されたので座る。
「朝食がまだでしたよね?」
そう言った彼は奥の部屋に消えたと思ったら幾つかの皿やグラスを持ってきた。
皿には美味しそうな料理が盛られているし、空だったグラスにはメルロさんが水を入れてくれた。
「お食事にしましょう?召し上がれ」
そう言ったメルロさんは「いただきます」と言うと器用にナイフとフォークを使って上品に自分の分を食べ始めた。
私も「いただきます」と言った後に口に入れるもの1つ1つに細心の注意を払って食べた。
しかし私は気づいていた。
私が食べ物を口に入れる時に必ずメルロさんと、後ろの男が私を見ていることに。
おいしい味つけの後ろの方で微かに苦い毒の味がしている。