第12章 アルミン 君の夢と僕の夢
突然だが、僕には夢がある
昔おじいちゃんが教えてくれた壁の外の景色を探しに、探検する事だ
炎の水、氷の大地…壁の外についての書物を読むことは禁じられているが、こっそりと手に入れた本を繰り返し読むたび、僕の頭の中は外の世界についての想像でいっぱいに膨らむ
シガンシナにいた頃は、異端だと苛められたりしたせいもあり訓練兵になってからは同期の皆に詳しく話したことがない
今は幼馴染のエレンとミカサとたまに話すか、書架で様々な文献を漁ることで欲求を満たしている
本音は同じ夢の人とコレについて語り合いたい
その人は一体どんなものを見たいんだろう?
僕と同じ景色?それとも他のもの?
僕の知らないことを教えてくれるだろうか?
夢をもっと膨らませる事ができるだろうか?
もっと…希望を持てるようになるだろうか?
アルミン「駄目だ駄目だ…一人になると考え込んでいけない」
そう独り言を呟きながら、自由時間を過ごす為に書架に入った
いつもの棚の、いつもの本を手に取り席に座る
そうして本を読み、想像して楽しむ
…ここまではいつもと同じはずだった
「ねぇ…君もその本、読んでるの?」
君と会うまでは