第8章 アルミン いつの日かの約束
小鳥たちが元気にさえずる昼下がり、兵舎内で幾つかの影が会議を開いていた
シャロン「この陣形は班員の人数をしぼりすぎるのが欠点だと思うんだよね。ここをもうちょっと人数増やした方が―」
アルミン「その手も確かにあるね、それだったらいっその事横に伸ばせばいいと思うな」
シャロン「おぉ~なるほど!!そしたら前方を中心に精鋭を集めるべきだと…」
わいわいと新たな陣形について話し合う
ジャン「おいおい…俺達ついていけてねーよ」
ミカサ「少し落ち着いて話そう。私達が理解できていない」
シャロン「あっごめんごめん!アルミンと話してるとどんどんいい案が浮かんできちゃって」
エヘヘッと笑ってしまう
入団してから数年経ち、私やアルミン達は20歳になった
それぞれの役割も変わってきた
エレン「お前達の頭の回転にはついていけねー…エルヴィン団長のじゃあ駄目なのかよ」
頭を抱えるエレンは副兵士長に
ミカサ「新しい陣形は必要。今では死亡人数が1桁にまでなったのもシャロン達が考えた陣形を使ってきたから」
冷静に判断してくれるミカサは分隊長に
時期団長候補にも挙がっている
ジャン「確かに必要だがまた作り直すのには時間がかかりそうだな」
ジャンも分隊長に
彼も時期団長候補だ
サシャ「私にはさっぱりわかりませんね…ムグムグ」
持ってきたパンを食べながらなんにも考えていないサシャも分隊長に
コニー「俺もさっぱりわかんねー…そのパンよこせよサシャ」
コニーも一応分隊長に
アルミン「皆ちゃんと考えようよ!一人も巨人の手に落ちさせない為にも、ね?」
私の恋人でもあるアルミンも分隊長に
リヴァイ「…シャロン、話を続けろ。わからない奴が悪い」
シャロン「は、はい!!」
リヴァイさんは相変わらず兵士長
私は半年前までアルミン班だったが、リヴァイ班に抜擢されてきた
アルミンと離れるのは寂しいけど、精鋭班に選ばれたのも嬉しい
壁外遠征も死亡する兵士の数が1桁にまで下がり、ミカサを筆頭とする精鋭のお陰でウォールマリアの奪還まで至った
もう調査兵団を馬鹿にする人達はいない
このまま海を見るんだ