第4章 ONE
「ふぅーっ!ビビった」
「めっちゃ手汗が・・」
出て行った途端これだ。
マルとヤスがぐだっと机にひれ伏す。
「・・胃いてぇ」
昨夜の深酒のせいか、さっきの出来事のせいか青白い顔の大倉。
いつもの雰囲気。
いつもの楽屋の空気に戻りつつあるがどこか違う。
あの人の影響は半端なかった。
「・・何様や・・・」
ボソッと吐かれたすばるの呟き。
まぁ、そやろーな。
「当たり前な事言われただけや」
そう言って俺は、買ったばかりの新聞を広げる。
新聞越しに突き刺さる視線。
見なくてもわかる、すばるや。
「なんや?」
「・・ヒナは何も思わんの?」
言葉の帯が強い。
苛立ちを我慢しとるのが丸わかりや。
「うーん、あの人は当たり前の事ゆーただけやろ?」
言い方っうもんがあるけどな。
「よーは、俺らに問題を起こすなっう事やな」
問題が多いすばると亮。
自然とあの人の視線は2人に注がれてた。
「とりあえず気つけ」
そう言って俺は再び、新聞に視線を落とす。
すばるの気持ちはわかる。
初めて会った、知りもしねぇ相手に言われたくねぇのが正直な気持ちや。
でもな、関ジャニを守るってのならあの人の言う事は間違いじゃねぇんだよな。