第9章 SIX
ー安田sideー
「えっ?白元ちゃんの前の会社?
知らんで〜」
「みんな知らんって事は聞いてないか・」
急に大倉からの質問。
確かにこの前聞いてない気がする。
でも、何で急にそんな事気にしだしたんや。
「あーぁ、櫻井くんがね」
櫻井くん?って嵐の?
何でまた?
言いにくいのか、辺りを見渡した大倉は俺の肩に手を回し小さな声でわけを話してきた。
「えっ!それってナンパやん!」
「しーっ!!
他のヤツには内緒やで、すばるくんにバレたら怖いねん」
慌てて手で口を塞ぐ。
確かに、しぶやんは怖い。
けど、今の大倉の方が確実に怖い!
「誰も知らんなら、直接聞くか」
「おん、そうした方がええと思うで」
自分でそう言ったわりには、また悩み始める大倉。
・・これって、アレと違ゃうよな?
でも、な・・
ートントントンー
ノック音の後に、山田と白元ちゃんが楽屋へ入って来た。
聞くかと思ったら大倉は、そのまま黙り。
とりあえず俺は様子見する事にしたんや。
「スケジュールの変更があります。
丸1日お休みが取れました」
「「えっ?」」
これから忙しくなると思っていた。
なのに、急な休み。
それも丸1日も!!?
「俺と白元さんで頑張って作りました。
後々、大変ですが24時間前にリフレッシュして下さい」
「「おーっ!!」」
「っう事は、みんな休みなん?!」
「はい、皆さん揃ってお休みです」
「よっしゃ!!」
「急な休みか〜
何する?休みになったらなったで困んねん」
「いつ休みですか!!」
「・・5月16日です」
一瞬言い淀んだ山田。
みんなの視線が一斉に1人へ向かう。
5月16日
その日は・・