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俺らのマネは地味子さん。

第8章 FIVE






ー丸山sideー


次の仕事は、女性雑誌に掲載されるインタビュー記事。
ヤスと亮ちゃんとの予定だけど、2人は撮影とかで俺は先に控え室で待っていた。

時間潰しに雑誌をペラペラ捲っていると携帯が鳴った。

着信 しぶやん

「はいはーい、マルちゃんでーす」

【・・何でお前はそんなに元気やねん】

おーっと、凄い暗い声。
これは完璧落ちてる時のしぶやんや。

「しぶやん?どーしたの?」

【どうかせんと電話したらダメなんか?】

うわぉっ!
あかん!ヤバイなコレ・・
原因は何や?

完璧マイナス思考に落ちてるしぶやん。

【違うよー。
しぶやんからの電話珍しかったからさー】

「・・・仕事サボった」

えっ?えっ?えーーっっ!!

【っうても、歌のレッスンやけどな】

何だ!ビックリした!!

「しぶやん、めっちゃ心臓に悪いで・・
でも、レッスン休むなんてそれこそ珍しいやん」

歌う事が大好きなしぶやん。
休みの日でも時間があったら、歌のレッスンを受けてた。

【・・歌う気になれんねん】

・・前言撤回。
今の言葉、さっきのサボったより驚いてます、ほんまに!

「喉痛いとか?具合悪い?」

【喉も体調も問題あらへん。
でも、歌いとーない。家からも出とーない。
っうか、喋るのも怠いわ・・・】

「えっ?もしもし!もしもしーしぶやん!!」

呼び掛けても無機質な機械音がするばかり。

切られた。
しぶやんに電話切られた。

「ヤバイ!!
あかん!あかんで!!!」

「おい、こらぁっ!アホっ!!
何1人で騒いでんねん!!」

突然聞こえた、ドスが効いた声に驚き振り返ると入り口に仁王立ちして睨む亮ちゃん。

「亮ちゃん!
ヤバイ!あかんねん!!」

「マルどーした?」

「ヤス!あかん、マジあかん!」

「おいっ!こらぁっ!
ちゃんと言え、順序立てて言え!」

怖い・・
亮ちゃん、めっちゃ怖いわ〜

俺の方が年上やのに何やろ、 この下に見られている感じ・・
でも、逆らえれんねん。

亮ちゃん、キレたら怖いもん。






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