第6章 THREE
ー白元sideー
嬉しそうに笑う2人を見つめながら私は気合を入れた。
錦戸さんとゆっくり話す機会はこの時しかない。
村上さんもいるが、彼なら大丈夫だろう。
「あの、錦戸さんにお話があります」
「えっ?俺?」
佇まいを直し、私は錦戸さんを見つめた。
困惑した瞳が私を見つめる。
こんな話はズバッと率直に言った方がいい。
そう思い、私は口を開いた。
「単刀直入に申します。
錦戸さん、NEWSを脱退してもらえませんか?」
「「えっ?」」
「驚かれるのも無理もありません。
が、事務所からの申し出でNEWS脱退し、関ジャニ∞1本で活動して欲しいとの事です。
先日、先だってNEWSでの収録を見学させてもらいました。
とてもいい雰囲気でした。
ですが、NEWSでの活動、そして関ジャニ∞としての活動に限界があるように思えます。
急で悪いのですが、考えていただけないでしょうか?」
私が話し終わるまで2人は黙って聞いてくれた。
実際は、聞いてくれたと言うより、驚き開いた口が塞がらない様だった。
無理もないだろう。
あまりにも急な話しなのだから。
「えっと・・
脱退は事務所の意向なん?」
やっと、口を開いた村上さんの問いに私は頷き返す。
「見学っていつ?
気付かんかったで・・」
「さ、最近です」
そりゃ、バレないだろう。
バレない様に行ったんだから、私だとは誰も気付かないはず。
「亮、そこちゃうやろ!突っ込む所は!!」
「だって!気付かんかったんやで〜!」
脱退の話そっちのけで盛り上がる2人。
私は、無理矢理話を戻した。