第6章 THREE
「村上くん今夜暇?飲み行こう!」
「なんや!急に驚くやん!」
白元さんが運転する送迎車。
俺の後に村上くんとすばるくんを乗せると聞いて俺は待ち構えていた。
ドアが開いたと同時に村上くんをご飯に誘ったんや。
「これでお終いやろ?行こうや!」
押しきる俺に、村上くんは苦笑いを浮かべながら頷いた。
「ええで、行くか」
「おん!店予約するわっ」
「何や、亮。
俺は誘ってくれんのか?」
村上くんの後から乗り込んで来たすばるくん。
すばるくんにも話して大丈夫やと思って、すばるくんも誘ったがアッサリ断られた。
「予定あんねん」
そう言って、途中で降りたすばるくん。
車は、いつもメンバーで食事する店へと向かって行く。
「なぁ、白元さん。
一緒に飯食おう」
「「えっ?」」
揃った2人の声。
慌てて俺は、訂正した。
「いや、とかちゃうねん。
ただ、ビックリして・・」
「何焦ってんねん。
いいやろ、白元さん飯行こうや」
「えっ、でも・・・」
忙しくなる前の息抜きや と、村上くんは押し切って一緒に飯に行く事になった。
まさかの展開や。
NEWSのメンバーと話した事を報告しようと思ってたのに・・
また、今度にするか。
「「乾杯」」
「お疲れ様です」
俺たちはビール。
白元さんは烏龍茶。
村上くんの喋りのおかげで、居心地悪くなく食事が進んでいく。
食事も終盤に差しかかろうとした時、急に村上くんが話を振ってきた。
「亮、上手くいったんやろ?」
最初は何の話かわからんかった。
けど、直ぐにピーンとくる。
「へっ?わかってたの?」
亮は顔に出るかなら と、村上くんは陽気に笑っていた。
そんなバレバレか?
驚きながらも俺は、礼を言った。
村上くんが背中を押してくれたから救われたし、頑張れたんや。