第5章 TWO
うん、今日わかった事がある。
俺は、いっぱい食べる子が好きや。
めっちゃ可愛いねん。
最初思った事は間違いなかったんやな。
ついつい、白元さんの視線を追ってしまう。
次は何食べさそうと、意気込んだ。
って・・・
うん?すばるくん?
えっ?信ちゃん?
次はマルちゃん??
出店ばかりを見てるかと思えば、白元さんの視線は必ずメンバーを追っていた。
特定の1人じゃない。
余す事なく全員の位置を把握しとるみたいや。
「・・山田がいるからいいで?」
駐車していた山田も、今では合流して人一倍楽しんでるしな。
つい、そう声を掛けてた。
だって、俺だけじゃなくてみんな ここにはプライベートとして来てるんや。
いくらマネージャーっうても、いつまでも仕事して欲しくないで。
「えっ?あっ、うふふっ。
気付きました?バレない様にしてたんですけど・・」
まぁ、見てるからわかっただけや。
「・・皆さんがプライベートだからこそです。
忙しい毎日ですから、少しでも仕事を忘れて楽しんで欲しいな〜と思いまして・・」
ニコニコ笑う白元さん。
「・・じゃ、一緒に楽しも〜よ」
「楽しんでますよ。
たこ焼きもイカ焼きも美味しかったです」
何だろ・・
この距離感・・・
これ以上は近付けない雰囲気。
いや、近付くなと言われてる雰囲気や。