第5章 TWO
ー横山sideー
送迎車、車内。
1番後ろにヒナ、ヤス、まる。
次に大倉、どっくん、すばるが座ってた。
最後に乗ってきたすばるが俺の隣に座るかと思ってたら、トラブルでマネージャーの白元さんが座ってる。
あー、これなら早く乗り込めば良かった。
だってな、緊張すんねん。
緊張しかせーへん。
「あの、山田さん私降りたいんですが・・」
「ダメや」
白元さんの言葉を何故かすばるが否定した。
白元さんだけやなく、俺たちの頭にもクエスチョンマークが浮かぶ。
「でも、挨拶回り済ませていませんし。
何より手荷物がそのままです」
だろうな。
俺たちを見送るだけやと思ってたはずやしな。
「荷物も挨拶回りも小嶋に任せとけばええねん」
俺たちに付くマネージャーは、山田と白元さんと小嶋さん。
今の所、3人おる。
山田は新人で弄られキャラ。
小嶋さんは、40歳のダンディな妻子持ち。
「こっじーに頼んだで」
そう言って携帯を見せるマル。
仕事が早い。
「でも・・・」
「お前マネージャーやろ、初詣着いて来い」
えっ?
一緒に行くん?
俺たちと?
別に嫌なワケやないけど、緊張するし、何か中学の頃の担任を思い出す真面目な姿に少しだけ嫌悪感がある。
「・・初詣・・・」
パッと表情が明るくなった気がする。
うん?気のせいか?
また、再び思案顔。
つい見ていた俺の視線に気付き、目が合った。
ヤバいと思ったが遅かった。
バレバレやろうな、思いっきり外した視線・・
はぁ・・
何で俺はいつもこんなんやろ・・