第13章 TEN
「な、章ちゃん」
「・・あ、えっ?今度は何?」
あの子を見てジーッと考えてた章ちゃん。
俺は不思議に思いながらも知りたい事を聞いた。
「章ちゃんは地味子の身体のデータ持ってる?」
「・・・亮、ほんまに大丈夫か?」
「大丈夫、ほら地味子の肉付きとかだいたいどれぐらいとか」
あかん、俺何ゆーてんやろ・・
でも、再び変わったモニターの文字に反応する様子が他の子と違うんや。
よー考えろ俺!
見た目に騙されるな!!
章ちゃんもゆーてたやん!
白元は嘘つかへんって、俺の周りには嘘付くやつはいない山田もそのバカ正直な1人や・・
山田・・?
あいつ、おかしかったな。
あの時、明らかに動揺してたし
おらんくなったら安堵してたし・・
ほら!あの時飯食ってる時、前職聞いた時も明らかに驚いてたで・・・
「亮ちゃん、な、亮ちゃん」
「うっさい!マル!」
俺は今、真剣に考えてるんや!
こんな頭使うの久しぶりなんやで!
「いや、あの、ヤスに聞いたんやけど」
「何や!!」
「裕ちんならわかると思うで・・
ほら、抱きしめた事あるのは裕ちんだけやから」
えっ?
あ、あの時か!
「マル!ありがーう」
俺は項垂れている横山くんを無理矢理引っ張り近くに連れて来た。
「亮、俺お前に構ってる暇がないねん」
「ええから!
こっそりあの子見て」
「えっ?・・・」
期待して俺は待ってた。
「・・・綺麗な子やな」
「で?」
「・・で?」
「だから、地味子に似てる?似てへん?」
尋ねた俺の額に手を当てる横山くん。
「・・ヒナ!
亮がおかしいでーっ!!
熱は無いみたいやけど、どっかで頭打ったんやないか?」
どーしてこうなるん?!
「横山くん聞いて!
見た目やなくて、骨格、肉付きで見てどうか聞きたいんや!」
マイクは使ってないし、すばるくんが騒いでるから声は聞こえてへんと思うが極力小声で訴えた。
ほんまなら大声で言いたい。
それぐらい俺は本気だった。