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おそ松さん〜寝物語は君の隣で〜

第7章 全力トド松ガールー〜トド松〜



私はyou主。

大人になって振り返れば、あの頃もっと遊びまくっていればよかったとトコトン後悔すると噂の、華の高校二年生を謳歌中。

だるい授業が終わり放課後になれば、私が私でいられる大好きな時間が始まるの!


「でさぁ、賭けに勝ってあいつがメシ奢るっつってたから俺今日一文無しなのー」

「なら本人にたかれよ。僕に金銭を要求するな。兄弟でも超えちゃいけないボーダーがあんだよ」

「うわー、なんかその言い方エロくね?」

「エロくない。お前の頭が異常なだけ」


クラスメイトのおそ松とチョロ松の会話に相槌を打っていたら、


「主ちゃん、かーえろっ」


大好きな声が私を呼んだ。


「うん♡今行くー♡」


スマホでさりげなく髪型をチェックし、急いで席を立つ。


「じゃーね、二人とも!」

「はいはい避妊はしなさいよー」

「そーゆーことゆーなっ!バイバイ主ちゃん!」


私は二人に手を振って、超絶可愛くてカッコいい自慢の彼氏の元へ向かう。嬉しさのあまり抱きつくと、ヨシヨシと頭を撫でてくれた。


「やっほ!楽しそうに話してたけど、もしかして兄さん達に口説かれてた?」

「もう、そんなんじゃないよ!」

「へへっ、ならいーけどさ」


恋人繋ぎで廊下を歩けば、誰もが私達を羨望の眼差しで見ている。

私の心は浮き立ち、空の上まで飛んでいっちゃいそう。

トッティは我が校屈指の人気者——松野家の六つ子の中で、一番女友達が多いモテ野モテ松くんだ。

そのアイドルのような存在の彼と、まさか私が恋人になれるなんて誰が想像出来ただろうか。


「今日は駅前のカフェ寄ろっか?」

「うん♡」


至福のひとときである、放課後ティータイムが始まろうとしている。







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