第11章 リクエスト作品 ハニーに首ったけ〜カラ松〜
「何を言うかと思えば…」
嘆息しつつおそ松に向き直った。
「決まってるじゃないか。6つ子で最もルックスが男前だしファッションもイケてるし優しい!パーフェクツ!」
「えー?だって厨二病だよぉ?いい歳した大人なのに。ウザイよぉぉ」
すると、なぜか弟達も便乗してくる。
「自分の発言に酔ってて周囲が見えてないとは常々思ってた」
「……クソ。ただただクソ」
「ぼくの100倍バカ」
「うーーーーーん、プラスの要素より残念な要素しか思いつかないかな♪」
言葉の弾丸にマイハートは風穴だらけだ。
だがしかし!こんなことでへこたれるオレではない!
ブラザー達に背を向け涙を拭い、すぐに振り返る。
いつまでもやられっぱなしだと思うなよ?
ハニーの愛を注入されたオレは無敵なんだ!
これぞまさに愛のパワー!
「フン、そこまで言うなら答えてもらおうか?」
だらしなく胡座をかくブラザー達の前で威圧的に腕を組む。
「仮にオレが残念な男だとして!」
ビシッと指を突きつけた。
「そんな残念な男に童貞卒業を追い越された挙句、オレがベッドで汗を流している間に1人虚しく己がハンドでシコっているお前達は一体全体どーなんだぁぁぁ!!!!」
ホンの一瞬空気が凍りつき…
「たしかにぃぃぃぃッ!!!!」
声を揃えて絶叫したブラザーズは一斉に飛び上がり、居間の天井に頭をぶっ刺したまま動かなくなった。
賑やかだった居間が静寂に包まれる。
キマった…。
ああ、実にいいオチだったぜ。
たまにはこんなエンドも悪くないだろう?
——ありがとうございました!——