第3章 第1話は諦めと共に。
「私に…『対人』用の暗殺を教えてくれませんか」
「対……人用?」
烏間先生が首をかしげた。
「何故対人用なんだ」
「……これから必要になるって言ったら…怒りますか」
「……怒らないぞ。こんな超生物がいる上、未来が分かるとかいう生徒まで目の前にいるんだ。これ以上想定外な事が起こっても全く怒らん」
ムスッという烏間さんに思わず笑いがこみ上げる。
「…ふふ、そうでしたね。……でも、これからきっと殺せんせー用の訓練はするでしょ? だから、それと同時進行で私には対人用の訓練もしてほしいんです」
私は烏間さんの目を見つめた。
「……良いだろう。俺も丁度いい時期だと思ったんだ。何週間か先…ここに赴任する」
……あ!
烏間……先生の誕生だ。
「放課後俺の余裕があれば毎日やるが…いいな」
「はい、ありがとうございます!!」
私にも、私に出来ることをしよう。
いつか帰れる、その日まで。