第3章 第1話は諦めと共に。
「ッしゃあやったぜ!! 百億いただきィ!!」
寺坂グループが前へと駆け出す。
「ざまァ!! まさかこいつも自爆テロは予想してなかっただろ!!」
「ちょっと寺坂、渚に何持たせたのよ!」
茅野ちゃんが激昴する。
「あ? オモチャの手榴弾だよ。…ただし火薬を使って威力を上げてる。三百発の対先生弾がすげえ速さで飛び散るように」
「なっ…」
ここからでも見える、殺せんせーの黒い肌。
無事、だよね……!?
お願い、2人とも!
「人間が死ぬ威力じゃねーよ。俺の百億で治療費ぐらい払ってやらァ」
そう言った寺坂は…途中で歩を止めた。
すると。
上から声が降ってきた。
「……先生」
私は掠れた声で呟いた。