• テキストサイズ

【トリップ】全てを知っている私が!【暗殺教室】

第3章 第1話は諦めと共に。



────────────



「あれ〜渚は?」

「たしかにいないね。もう昼休み終わっちゃうよ」

倉橋さんと茅野ちゃんが話している。


……あれ。





今回って1話の日……だよね。


この後…………。



「…あっ……」



気付いてしまった。というか思い出してしまった。



1話のこの後、何が起こるかを!!!




渚君が扉を開けて入ってくる。
後ろの扉からは寺坂グループ。
渚君の顔はどことなく暗い。


それは、殺せんせーの力に打ちひしがれたから。


そして、




自分の身を投げ捨てようとしてるから。





「なぎっ……」




渚君に声をかけようとした瞬間、殺せんせーが扉を開けて入ってきて、チャイムが鳴った。



「次国語だ〜やる気出ないよ〜」
前の方で茅野ちゃんがうつぶせになる。

「こら茅野さん! 授業を始めますよ」
渚君の号令が入り、授業が始まった。

「今日は短歌と俳句についてです。例えばこれは連語が入っていますね。そして助動詞というものはー……」


私は古文が苦手だ。

それもあるけど今はそれどころじゃない。



……渚君…



「……お題にそって短歌を作ってみましょう。ラスト七文字を『触手なりけり』で締めて下さい」

教室がざわっとする。(主に戸惑いで)

「書けた人は先生のところへ持ってきなさい。チェックするのは文法の正しさと触手を美しく表現できたか」


殺せんせーがドヤ顔で言い切る一方、

「触手って季語?」
「さあ……」

皆は戸惑い気味だ。


「出来た者から今日は帰ってよし!」


教室が静まり返る。

時たまさらさらとペンを動かす音が聞こえる。

/ 492ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp