第19章 球技大会は女のバトル。
翌日、教室に戻ると暖かく迎えられた。
……皆、ありがとう。
私が笑顔でそういうと、皆は微笑んだり頷いたり。
そんな訳でまたきちんと学校に通う様になったのですが。
「クラス対抗球技大会?」
私と茅野ちゃんは口を揃えて言った。
この間の集会のようだ。
その疑問は殺せんせーにも伝わったようで。
「クラス対抗球技大会…ですか。健康な心身をスポーツで養う、大いに結構!
…ただ、トーナメント表にE組が無いのはどうしてです?」
その疑問に三村くんは半ば諦め気味に説明をした。
「E組は本戦にはエントリーされないんだ。1チーム余るって素敵な理由で。
その代わり…大会のシメのエキシビションに出なきゃなんない」
「エキシビション?」
「要するに見せ物さ」
……私は復習するようにその言葉を反芻した。
「全校生徒が見てる前で、男子は野球部の。女子は女子バスケ部の選抜メンバーもやらされんだ。
一般生徒のための大会だから部の連中も本戦には出れない。
だから『ここ』で…皆に力を示す場を設けたわけ。
トーナメントで負けたクラスも、E組がボコボコに負けるの見てスッキリ終われるし。E組に落ちたらこんな恥かきますよって警告にもなる」
三村くんの長い説明に、殺せんせーは一言
「なるほど、『いつもの』やつですか」
と言った。
「そ、でも心配しないで殺せんせー。暗殺で基礎体力ついてるし」
と言ったのはイケメグだ。
「良い試合して全校生徒を盛り下げるよ、ねー皆」
おーう、と緩い声で同意する女子。
私はというと……
「バスケかあ〜」
とため息をついた。
球技とはいえ私が得意なのは卓球だけだ。
ボールがデカイのは苦手……。