第12章 初めてのテストは竜巻と共に
「急に暗殺しないで下さいカルマ君!! それ避けると残像が全部乱れるんです!!」
「意外と繊細なんだこの分身!!」
カルマ君は殺せんせーから顔を背けてぺろりと舌を出した。
「でも先生、こんなに分身して体力もつの?」
「ご心配無く」
渚君の質問に、殺せんせーは校庭を眺めて言った。
「1体外で休憩させていますから」
「それむしろ疲れない!?」
殺せんせーが、最初と比べると、ずいぶん動きが速くなった。じっくり読んだ私でも分からない反粒子がうんぬん……かんぬん……のアレなんだろう。
とにかく速くなってる。
……まあ、すごく説明が分かりやすいのは否めないんだけども。
「分かりましたか、東尾さん?」
私は少し困り顔で殺せんせーに頷いた。