第3章 One Love
翔くんの手を握りしめるとそのまま手を引かれ寝室に入っていった…
この前は一人で寝たベッドに翔くんとふたりで上がった…
向かい合って座ると
「智くんは何にも考えないでいいからね?」
そう言って優しいキスをしてくれた…
何度も何度も繰り返す触れるだけのキス…
もっと刺激が欲しくてキスの合間にねだる…
「…しょ、もっ、と…」
ぎゅっとキツく抱きしめらめ上を向かされると合わされた唇の間から舌が入ってくる…
求めたものが与えられその刺激に酔いしれる……
執拗に絡まりあう舌に思考力さえ奪われなにも考えられない…
…気持ちいい…
ただ沸き上がる感情だけが頭の中を支配する…
もっと、もっとと翔くんの舌を追いかければ翔くんがそれに応えてくれる…
ゆっくりとベッドに横たえられ翔くんが離れた…
ニノ、わかったよ…
求めて貰いたいと思ってたけどそんなことどうでもよかったんだ…
俺が翔くんを求めると翔くんはそれ以上のものを返してくれる…
だから俺はずっと翔くんを求め続ければいいんだ…
乱れた呼吸を整えながら翔くんを見つめ言葉を絞り出す…
「…しょお、くん、だい、す、き…」
翔くんは最上級の笑顔で応えてくれる…
「…愛してるよ、智…」
ほら、簡単に俺の求めたものを上回る…
こうして翔くんの愛に心も体も満たされていく…
fin