第1章 Two
衣装部屋に着くと、ニノが着替え終わって待っていた。
あれ?学生服じゃないのか。
「あぁ、来た来た。相葉さん、急いで着替えてください。次は私とですよ」
「えっ?翔くんじゃないの?」
「なんで翔さん?大体、あなたと相葉さんのペアが1位なわけないでしょ」
ニノが呆れ顔で言う。
「だって、翔くんずっといないよ?着替えに行ってるのかとばっかり思ってた」
「あぁ、成る程。ちゃんと考えてたんですね。
でも、違いますよ。予想が外れて残念?それともあなたにとっては嬉しい結果ですか?」
「へっ?」
「だってそうでしょ?私と相葉さんのペアってことは1位はあなたと翔さんのペアですよ?」
ニヤニヤ顔でこちらの様子を伺う。
そっか、ニノと相葉ちゃんのペアに気をとられてたけど、そういうことだよな。
俺と翔くんが1位。俺は翔くんの隣にいていいのか?
ファンの人たちはそれを望んでくれた?
どんな理由で選ばれたんだ?
「ニノ~、お待たせ~!」
「あぁ、もう煩い。そんな大声出さなくても聞こえます」
ニノが大袈裟に耳をふさぐ
「だってー、嬉しくて。ニノとのペアなんて!」
「私はそうでもないですけど」
「えー、ニノ冷たい…」
「スタッフさんたち待たせちゃうから行きますよ」
歩き出したニノがこちらを見て言う。
「ちなみに私と相葉さんは幼なじみらしいです」
隣に並ぶ相葉ちゃんが
「そのまんまだね!」
と笑う。
「嵐を応援してくださる方はメンバーの関係性を良~く見てるってことでしょ
私と相葉さんに限らずね」
ニノが意味ありげな言い方をする。
「そっか、ありがたいね!
じゃあ、大ちゃん、お先に~」