第3章 One Love
<二宮サイド>
マネージャーからふたりとも異常はないと報告を受け、3人でホッと息をついた。
清算に行くと言うのでそのまま待つことになった。
「ふたりとも大したことなくてよかったね」
相葉さんがふと思い出したように
「そういえばさぁ、あの時松潤ニノのこと『カズ』って呼んでなかった?」
「っ⁉」
「呼んでねぇよ‼」
「え~!呼んでたよ~
1回じゃなかったもん」
結構冷静だったのね、相葉さん…
「なになに~、ふたりも怪しい関係なの~?」
興味津々に聞いてくる。
今まで人から突っ込まれたことがなかったから恥ずかしい
顔が熱くなるのがわかった。
「ニノ、顔真っ赤、かわいい~!
ひゃっひゃっ!」
「カズをあんまりからかうなよ」
潤くんが仕方なしという感じで苦笑した。
「いつから?いつから?」
ワクワクしてるのが明らかに見てとれる。
「ん~、3年くらい前?」
「え~⁉そんな前からなの?
全然気づかなかったよー!
他に誰も知らないの?」
「…翔くんは知ってる」
「なんで?なんで?
翔ちゃんふたり見ててわかったの?」
「違います
私が翔さんにフラれたんです」
「…なにそれ?」
意外な答えに相葉さんが驚いた。
「私が幸せになれるように振ってくれたんです」
そう言うと潤くんが俺の頭に手を置き顔を見る。
「『私』じゃなくて『私たち』な?」
と微笑みながら訂正してくれた。
「ラブラブだね~!」