第3章 One Love

突然のカミングアウトで大野さんが固まってしまった。

あまり時間がないから早く話をすすめたいんだけど。

「大野さん！」

「あっ、ごめん、びっくりしすぎて…」

「まぁ、そうですよね？
私もばれないようにはしていたので」

「他のメンバーも知らないの？」

「翔さんと潤くんは知ってますよ」

「2人はびっくりしなかった？」

「あの2人は大丈夫でしたよ」

「…そうなんだ、翔くんも大丈夫なんだ」

「安心しました？」

「な、なにが？」

慌てたように顔をあげた。

「大野さん、翔さんのこと好きでしょ？」

「っ‼‼」

「見てればわかりますよ？」

「そんなに？相葉ちゃんからも言われたんだけど」

「まぁ、相葉さんが貴方のことを好きなのと同じくらいにはわかりやすかったですけど」

「…翔くんもわかってるのかな？」

「さぁ、そこまでは話したことないので」

しばらく考え込んだ大野さんが話し出した。

「俺さ～、翔くんのこと好きなんだけど、付き合うとかって無理だと思ってて、そしたらさぁ相葉ちゃんに『だったら俺と付き合って』って言われたんだよ」

「なんで翔さんとは付き合えないんですか？」

「翔くんが俺を好きになってくれるとは思えないし
翔くんの周りも認めないでしょ」

「周りは関係ないでしょ
いい年した大人なんだから」

「でもさ～」