第14章 君への想い
「翔くん、ごめんな?今忙しくてこんな話しするべきじゃないとは思うんだけど…」
「ううん、いいよ、話して?俺、暫くみんなと会えなくなるから何かあるなら話しておいて欲しい…じゃないと気になってあっちでの仕事集中出来なくなるから」
「わかった…じゃあ話すね?」
智くんが真剣な表情をするからこちらも身構えてしまう。
「好きなんだ…」
は?好き?何を?
いきなりそう告げられ頭の中はクエスチョンだらけ。
智くんの話しはたまに言葉足らずな所がある。
でも、それもいつもなら大体何を言おうとしてるのかわかるんだけど、今日の発言は突拍子もなくて何を言おうとしてるのか全くわからない。
何も言葉を返せない俺を見て智くんもそれに気付いたみたいだ。
今日何度目かの苦笑いを見せるともう一度俺を見つめゆっくりと口を開いた。
「あのね、俺、翔くんのことが好きなの」
「………えぇっっ⁉」
「そんなに驚かないでよ、って言っても無理か…
信じたくない話だよな?同じグループのメンバーから告白されるなんて」
「え、あの、信じたくないって言うか…信じられない話しなんだけど…」
「信じられない?」
「うん…俺も、好きだから…」
「へっ?何を?」
キョトンとする智くん。なんでわからないんだよ…今の流れでいったらわかるだろ!
「だから、俺も好きなの!智くんのこと」
「嘘!マジでっ⁉」
俺が首を縦に振ると、目を見開き驚いた顔をしながらもやっと理解してくれた智くん。
「やったー!」
いきなり抱きついて来たからその勢いでソファに押し倒されてしまった。