第3章 One Love
<大野サイド>
「はぁ~」
「…大ちゃん?大丈夫?」
相葉ちゃんが心配そうに顔を覗き込んできた。
「ん?なにが~?」
「なにが?ってさっきから溜め息ばっかだけど」
「あっ、ごめん無意識だった…」
今日はレギュラー番組の撮影で5人揃うんだけど、まだ他の3人は来ていない。
いや、テレビ局には着いているんだ…
まだ楽屋に来ていないだけで…
それが溜め息の原因。
楽屋に向かう途中で翔くんの姿を見つけた。
嬉しくて駆け寄ろうとしたら、横から以前翔くんが共演した女優さんが出てきて話始めた。
笑顔で話続ける2人を見て胸が苦しくなって遠回りをして楽屋までやってきた。
それでもまだ翔くんは楽屋に来ていなくて。
まだ話しているのかなぁ?なんて考えていたら溜め息が出ていたみたいだ。
「大ちゃん、悩み事あるなら聞くよ?
俺じゃ頼りないだろうけど」
爽やかな笑顔を向けられる。
頼りにならない訳じゃないけど内容が内容だからな~。
黙ってる俺を見て勘違いしたのか
「やっぱり俺じゃ相談できないよね…」
寂しそうな顔をする。相葉ちゃん結構こういうの気にするんだよな。
「そんなことないよっ!」
慌てて否定した。
「じゃあさ、飲みに行かない?
相談はできなくても気晴らしにはなるでしょ?
前から言ってても行けてなかったし」
今断ったら相葉ちゃん落ち込みそうだな。
いいか飲みに行くくらい。