第13章 pray
「ちょっと待ってよ!」
「やだ、待たない…翔くんが我慢しなくて良いって言ったんだよ」
智くんの手がシャツのボタンに掛かりひとつずつ外されていく。
「確かに言ったけど、俺さっき智くんのことが好きってわかったばっかりなんだよ?こんないきなりなんて無理だよっ」
あっという間にボタンが全て外され智くんの手が俺の素肌を撫でる。
「あっ!」
「大丈夫…その分俺が何年も前から大好きだから」
なんだよそれ、意味わかんないよ…
「もう、そういうことじゃないってば…あ、んっ…」
智くんの綺麗な指先が俺の胸の突起に触れた。
「へぇ、翔くんここ敏感なんだね」
「知らないよ!そんなとこ触られたことないし…んっ、あっ!」
執拗にそこを弄くる智くんは楽しそうに笑った。
「はじめて?今までここ触った人いないの?」
「いないってば、あ、んっ…も、やめっ」
「…やっぱり気持ち悪い?」
智くんの表情と声が曇った。俺は慌てて首を横に振って否定した。
「気持ち悪くないよ!」
そう言った瞬間、智くんはにやっと笑って見せた。
「じゃあ、続けていいよね」
「え、あ…狡いっ…あぁっ!」
智くんの舌が首筋から鎖骨に沿って下りてくる…そして変わらず胸の突起を優しく撫で続ける智くんの指。
「ね…さ、としくん…ほ、んとに、す、るの?」
撫でられ続けている身体がピクピクと反応する。
「する、ずっと我慢してたんだぞ、翔くんだって気持ち良さそうじゃん」
段々気持ちはよくなって来てるんだけど…でも男に抱かれるなんて未知の世界過ぎて正直不安でしかない。