第13章 pray
「ねぇ智くん、みんな何を言ってるの?」
「さぁ、何言ってんだろうな?俺にもわかんね」
「ふ~ん、そうなんだ…」
なんかいかにもわかってるようなやり取りしてたのに…俺には言えない事なのかな…
「それよりさ、帰る準備出来たなら行こっか」
「あ、うん…準備出来てるよ」
「じゃあ行こう」
智くんのマネージャーに智くんのマンションまで送り届けて貰った。
「それじゃまた明日迎えに来ますね、今日はあまり飲みすぎないでくださいよ?」
「りょうか~い」
「お疲れさまでした」
マネージャーの車を見送り智くんが俺に向き直りニコッと笑った。
「さ、行こう」
「うん」
智くんと並び部屋まで歩く…智くんの家にお邪魔するのがはじめてなせいか少しソワソワするな。
智くんが玄関のドアを開けてくれた。
「どうぞ、あがって」
「お、邪魔しま、す…」
挨拶がたどたどしくなっちゃった。
「ふふっ、なに?緊張してんの?」
智くんの後に付いて部屋の中に入っていく。
「かな…だってはじめてじゃん、智くんの家にお邪魔するの…今まであまり来て欲しくなさそうだったし…だからちょっと意外だったんだよね、今日誘ってもらえたの」
「ん?俺、翔くんに嫌なんて言ったことないよ?」
「そう?だって番組の中でそういう話出たとき凄く嫌そうな顔するし、松潤の時だって無理にお願いしたんでしょ?」
「あ~、まあねぇ…でも絶対駄目とかではないよ?」
「やっぱり俺、迷惑だった?」
「俺から言ったんだから迷惑な訳ないじゃん、翔くん気遣いすぎ…そんなに気遣うなよ」
「ごめん…」