第8章 とまどいながら
「あっ!何してんだよ、お前ら!」
智くんの声が聞こえるけどシャツが邪魔して見えない。
「大野さん、これ何ですか?
仕事あるのにいいんですかねぇ」
「うわ、アウトでしょ、リーダー」
「そうだよねぇ、この前大ちゃん自分で言ってたよねぇ、自覚が足りないとか何とか」
「分かったから!とりあえずニノ、シャツから手を放せ!」
智くんの焦った声が聞こえてニノが可笑しそうに笑いながらシャツを戻してくれた。
視界が戻ると目の前には松潤と相葉くんに両脇を押さえられた智くん…
「なにやってるの?」
「ん~、ちょっと確認したい事があってリーダーにおとなしくしてて貰った」
「確認?」
「ちゃんと有言実行してるのかなぁって…
あんだけ翔さんを怒ったんですから自覚を持って仕事してるんですよね?大野さんは」
ニノが智くんをニヤニヤして見てる。
「今日は着替える予定無かっただろ?」
「予定は未定ってね」
松潤も楽しそうに笑ってる。
「…次からは気を付けます」
智くんが謝ってるけどなにしたんだ?
「大ちゃんマジで採寸あったら大変だったね」
相葉くんも笑ってる。
「え?嘘なの?」
智くんが3人の顔を見回した。
「嘘ですよ、大野さんのこと騙しただけです」
「なんだよ~」
力なく項垂れる智くん…
「え、なに、智くんどうしたの?」
「翔さん気がついて無いんですか?」
「何を?」
「鏡の前でシャツ捲って見てください」
言われた通りにしたら驚いた
「なにこれ⁉」
目に飛び込んできたのは俺の体に付いた沢山のキスマーク…朝は急いでて気がつかなかった。
「いつの間に…」
「完全に大野さんの責任ですね」
「ごめんなさい…次からは見えないところに付けます」
「大ちゃん、内腿がおすすめだよ」
「っ!相葉さんは黙っててください」
「ほ~、松潤、内腿だって」
「りょうか~い」
「うわっ!」
智くんと松潤がニノを押さえ込んだ。
「やめろぉっ!」
相葉くんが慌てて止めに入ったのは言うまでもない…
おわり