第8章 とまどいながら
翌日は相葉くんとのふたりでの取材だった。
控え室にいると相葉くんがご機嫌で入ってきた。
「おはよー!翔ちゃん!」
「おはよ、なんかテンション高いね
ニノと上手くいったの?」
「分かる~?
もうさぁ、幸せってこういうことなんだね~
今なら俺なんでも出来る気がするよ」
ここんとこ暗い相葉くんしか見てなかったから久しぶりに見たな笑顔全開の相葉くん。
「良かったね」
「うん!あ、翔ちゃんたちも上手くいったんでしょ?
おめでと~」
「何で知ってんの?」
相葉くんにも報告しようとは思ってたけど会ってからでいいかと思ってたから連絡しなかったんだよね。
「あー、ニノが言ってた」
「ニノに聞いたの?
でも昨日ニノ電話出なかったよね?」
あの後、智くんと別れるまで結局ニノから折り返しの電話は来なかった。
もう寝ちゃったのかと思ってたんだけど…
「朝起きてから着信に気がついて大ちゃんに電話してたよ」
「朝?相葉くんニノん家泊まったの?」
「うん!そう」
相葉くんとニノならお互いの家泊まっても当たり前なのか…
俺たちはどうなんだろ?
昨日はテレビ局出てそのまま家に帰ったけど、もう少し一緒にいたかったなぁ、なんて思ったのは俺だけなのかな…
「翔ちゃんたちは一緒じゃなかったんだね」
「うん、楽屋で話した後それぞれの家に帰ったよ」
「大ちゃん我慢したんだぁ」
「我慢?」
「だってチュウくらいはしたんでしょ?」
昨日のことを思い出し顔が熱くなる。
「ははっ、翔ちゃん分かりやす~い
大ちゃんずっーと翔ちゃんの事好きだったのにそれだけでよく我慢したよねぇ
俺には無理だなぁ、ってか無理だったし」
相葉くんが智くんのこと感心してるんだけど、俺だってもっと一緒にいたかったのに我慢したんだけどなぁ。