第5章 Don't you get it!
「大野さん、私たちは大野さんの為だけじゃなく、翔さんのことも心配なんです
あの人忙しすぎて人としての幸せを知らずに人生終わってしまいますよ?」
「好きな人にそんな人生送らせていいのか?」
潤くんが真剣な眼差しで大野さんを見る。
「…わかったよ」
ふーっと息を吐き大野さんが顔をあげた。
「ってかさ、今日改めてわかったよ
やっぱ、俺翔くんのこと好きだ
誰にも渡したくない」
「大野さん?」
「あんな可愛いのほっといたらその内誰かに持ってかれるでしょ?
そうなったら俺悔やんでも悔やみきれねぇよ…
誰かのモノになる前に手に入れる」
「ほんとおせぇよ、リーダー」
「ふふっ、間に合って良かった」
「今のところどんな感じ?」
「ん~、徐々に攻めてはいるけど、そんなすぐには進めねぇだろ?」
「まぁ、あんま急に攻めてビビられてもな…
守り堅くなると難しくなるし」
「だろ?だって、ちょっと手触れただけで赤くなるしさ、抱きしめたら震えちゃうんだよ?」
「はっ?あんたいつの間にそんなことしてんの?」
「え?手触ったのは車の中」
「それはまぁいいけど、抱きしめたのは?」
「風呂入った時」
「お風呂って、裸でってこと⁉」
「当たり前だ!風呂は洋服着て入らねぇだろ?」
「それで翔さん大丈夫だったの?」
「だから震えてたって」
「いや、震えるくらいで済んだのかって
拒否されなかったの?」
「大丈夫だったよ
怖くないし、気持ち悪くもないって言ってくれた」
「その他は?何かした?」
「ん~、手繋いで歩いたくらい?」
「「はぁ~⁉」」