第4章 Be with you
「…おはよー」
「おはようございます
って、どうしたんです?その顔!」
ニノが驚いた。
そうだよなぁ、2日間まともに寝てないからクマが酷いし、なんとなくやつれた感じがする。
滅多に考え事しない俺がこの短い時間で頭フル活動したもんなぁ…
「智くん?なにかあったの?」
翔くんが気にしてくれるけど、顔を見ることができない。
「なにもないよ。
昨日松兄と飲んであんまり寝てないだけ」
心配してくれる翔くんに冷たくいい放つ。
「そうなんだ
じゃあ、まだ時間あるから少し横になったら?」
「…そうさせて貰う…」
翔くんと一度も目を合わさずに答えた。
心配してくれてるのはわかる、でもそれを素直に受け取れない。
優しくしてくれるのは俺にだけじゃないんだろ?
みんなに優しい翔くん。
でも時としてそれは罪だよ…
自分だけが特別なんじゃないかって思ってしまうんだ…
ソファーで横になっても眠れなかった。
目を閉じて寝たフリをしてると上に何か掛けられた。
翔くんの匂いがする。
翔くんの着ていた上着だろう…
なんだか泣きたくなったけど必死に堪えた。
これ以上優しくしないでよ…