第10章 能力と目覚め
ジャーファル視点
『ゲホッ…ゴホッ!!』
「ジャーファルさん!?大丈夫ですか!?」
目が覚めると、紫水が心配そうに見ていました。
そう言えば…海に落ちたんでした。
「痛いとこ、ありませんか?」
『大丈夫です……』
私は、どうやってここまで来たんでしょうか…?
いや…でも、少し覚えています…
"ジャ……ルさん!!"
"し……かり…して………い"
"絶対に…………ない"
途切れ途切れでは、ありますが……
しかも、魚の尾ひれのような物を…見たような。
「ジャーファルさん?やっぱり、どこか具合でも?」
『いえ……大丈夫です』
紫水には、足がありますし…
魚を見間違えたんですね。
『ところで、先程…私に何をしてました?』
「何って?」
『私が起きる前に…』
「……?あぁ!!息を吹き込んでたの」