第7章 心境と変化
シンドバット視点
本当に一晩で、仲良くなったものだ。
あんなに用心深いジャーファルが、あんなに砕けた物言いをするなんて…
それにしても、昨日のあの言葉には驚いた。まるで、全てを見透かされているようだ。
俺が、力を集めてる事も…
俺自身のことも…
だが、不思議と嫌な気分にはならない。逆に、龍宮 紫水と言う人物に興味が沸いた。
ジャーファルの話だと、うわ言を言っていたらしいが…
何のことかは、わからなかったと…
これは、興味なのか?
なんと言うか…
……そう、恋の…よう……な…
違うか。
俺は、妻はとらないと決めている。
そんな感情は、一時的なモノだ。惑わされてはならない…
彼女も関わりたくないはずだ。
仕事が終われば、元の世界に帰る。
すぐに忘れられるさ…
───
あの時の俺は、そう思って自分に言い聞かせていた。
そうでもしないと、俺が彼女に引き寄せられてると認めなければならない。
自分で決めた戒めに、背くことになってしまうから…
アトガキ
シン様、それは紛れもない恋ですよ。
ジャーファルさんとヒロインの関係に嫉妬してるんです。
あぁ-切ないわぁ…