第5章 監視とうわ言
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謝肉祭も終わり、その日の夜はジャーファルさんといることになった。
「今日って、徹夜なの?」
『そうですが、何か?』
この人、見た目は十四郎に似てるけど中身はイヅルみたい。
イヅルもギンを追いかけて、死にそうになってるもんなぁ…
ジャーファルさんは、そんなことなさそうだけどね。
「寝ていいの?」
『私の仕事は、監視です』
つまり、この執務室のソファで寝ろってことね。
「ふ~ん、それじゃお言葉に甘えてお休みなさい」
───
"大人しく待っとき…"
「………んッ」
"どないして…きた!!"
"紫水ッ!!"
"お前だけや…"
「ッ……ゃッ……」
"俺は、どこにも行かへん"
「ゃだ……」
『紫水?』
"泣くな…"
「………ッ……ダメ……」
『どうしました?』
「……ぃで……」
『?』
「…一人に……しなぃで……」
ジャ『ッ!!』