第2章 登場と同情
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王宮に着くと、警戒はされてるみたいで…
ヤムライハと言う女性が、私の回りに結界を張ってきた。
「それで?何から聞きたいの?」
『名前は?』
「私は、龍宮 紫水。紫水が名前」
『これは、貴女の武器ですか?』
「私の刀。大切な相棒だから、優しく扱って」
『南海生物を倒した魔法は?』
「魔法?あれは、鬼道。他にも色々あるよ」
『では、どうやってここに?』
「夢の中の変なじいさんに頼まれたの。それで、ここに来た。一応、帰れる……はず…」
どれも、間違ってはいない。全て、本当の事。
それを信じてくれると、いいんだけど…
『一応?』
「帰れる力を貰ったけど、使い方がわからないの」
『その変なじいさんに頼まれた事は?』
「この世界の皆が幸せになること」
『幸せなんて「人それぞれでしょ?」ッ!!?』
「だけど、それを頼まれたの。運命は時に残酷で逆らえない時もある。でも、それを変えなければならない時もある。私は、それを知っている」
『知ってる?』
「私は、逆らえなかったから…」
こんな事を話しても、仕方ないのに…
また、あの時を思い出してしまう。
未熟な私を…
運命を変えられなかった。あの日を、
『…ッ……紫水!!』
「ッ!!………ごめんなさい…」
本当に、未熟だな…私は…
『どうだ、ヤムライハ?』
『はい。嘘ではないようです。マゴイにも変化はありませんし…』
『そうか…とりあえず、数日間は八人将の誰かといてもらう。かまわないか?』
「わかりました」
本当に…この世界に私が必要なのか?
ソロモン…
アトガキ
二話目、終了です。
ヒロインはあまり人とは、深く付き合いたくない人設定なので…つい作り笑いをしてしまいます。
誰と、くっつけよう…